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現場の生きざまー創刊の辞に代えて

著者:上野真美

「おー,上野が来たぁ」と,まだ敷地にも入りきれない上り坂の途中で声がかかりました。私の名前を知っている人などいないはずなのに,誰が声をかけているのだろう,と怪訝に思いながら木立を抜けると,かつて私もネギの植え替えをした畑の中から,声がします。時は1973年,所は茨城県にある知的障害者のU学園,その2年前にボランティアでお世話になった入所施設への再訪時のことです。かつて先輩に連れられて渋々訪れ,わずか3〜4日,一緒に農作業をしただけでしたが,あれほど感動して東京に戻ったのに,私はその2年の日常生活の間,彼らの存在を思い出すことなく,まして名前など記憶の彼方に行ってしまっていたのに,でした。

 


特別支援教育時代の情報源をめざして

著者:園山繁樹

この小文がホームページに掲載される頃,ちょうど日本の障害児教育は大きな変革点の真っ最中です。今号の「特別支援教育ニュース」コーナーで,細村迪夫先生に解説いただいておりますが,特別支援教育への転換を図るための学校教育法等の改正,すなわち60年ぶりといわれる我が国の義務教育の改正が,国会で審議されている最中です。

 


特殊教育改革に関する調査研究等の
経緯

著者:細村迪夫

 現在,特殊教育から特別支援教育への改革が急速に進んでいます。これは,戦後の新しい特殊教育制度成立以来,50有余年ぶりの大改革といえるもので,盲・聾・養護学校制度の見直しはもちろん,小・中学校における制度的見直しも行なわれます。
 本コーナーでは,これから1年間にわたって,この改革の進捗状況をお伝えしたいと考えています。初回の本稿では,この改革の基となった一連の調査研究等(著者は委員等として,すべての調査研究等に参画しました)の報告を紹介して,現在にいたる経過を概観することから始めたいと思います。
 なお、特別支援教育に関しては、文部科学省にホームページが開設されていますので、活用いただくことをお薦めします。

 


「特別支援教育を推進するための制度の在り方について(中間報告)」の要点

著者:細村迪夫

 中央教育審議会は,2004(平成16)年12月,「特別支援教育を推進するための制度の在り方について(中間報告)」を公表しました。今号では,この中間報告の要点を紹介し,若干のコメントを加えます。

 


新たな教育制度の曙光を迎えて

著者:細村迪夫

いよいよ今国会で,特別支援教育に関する関連法令改正の審議が開始される目途となったことは,ご承知のことと思います。この動向を受け,本誌においても緊急に,「特別支援教育ニュース」を連載いただいている細村迪夫先生に,答申案についてのコメントをご寄稿いただきました。〈編集部〉

 


「障害者基本計画」および「重点施策実施5か年計画」の策定

著者:細村迪夫

 我が国においては,これまで障害者施策に関する長期計画が策定され,障害者対策の総合的・効果的推進が図られてきています。本稿においては,1980年代以降の長期計画と重点施策について概観し,現在の基本理念と施策について解説しておきましょう。

 


「重点施策実施5か年計画」の進捗状況

著者:細村迪夫

 前号で述べたように,障害者施策推進本部が2002(平成14)年12月24日に決定した「重点施策実施5か年計画」(新障害者プラン)は,「障害者基本計画」の前期5年間(2003〜07年度)において重点的に実施する施策およびその達成目標ならびに計画の推進方策を定めたものです。
 今号では,この5か年計画の「T 重点的に実施する施策及びその達成目標」の「6 教育・育成」における重点施策(以下の枠内)と,文部科学省におけるそれら施策の進捗状況について,まとめておきましょう。

 


特別支援教育推進体制モデル事業

著者:細村迪夫

 文部科学省は,2003(平成15)年3月の「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」の提言を受けて,小・中学校の通常の学級に在籍するLD(学習障害)・ADHD(注意欠陥/多動性障害)・高機能自閉症などの障害のある児童生徒への総合的な教育支援体制の整備を図るため,2003(平成15)年度から「特別支援教育推進体制モデル事業」(全都道府県教育委員会に委嘱を実施し,2004(平成16)年度には,総合的な支援体制のいっそうの充実を図るため,モデル事業の内容を拡充しました。
  今号では,この2年間にわたるモデル事業の概要について,まとめておきましょう。

 


「義務教育の構造改革スケジュール」と「学校教育法等の一部を改正する法律案」について

著者:細村迪夫

 本年(2006年)1月,文部科学省は「義務教育の構造改革スケジュール」を発表し,3月7日,「学校教育法等の一部を改正する法律案」が通常国会に提出されました。本稿では,今後の教育現場での対応に役立ててもらえるよう,これらの義務教育の改革の要点とそのスケジュールについて,まとめておきましょう。

 


注意欠陥・多動性障害(ADHD)の子どもたちに見られる行動問題に対する支援方法

著者:野呂文行

 発達障害の子どもたちが示す行動問題への支援方法は,これまでにも数多くの研究が行なわれてきています。しかしながら、その多くは,大学などの専門機関の中で,専門家の手によって行なわれたものでした。
 特別支援教育体制のスタートを目前にして,通常の学級に在籍する児童・生徒が示す行動問題への支援方法がクローズアップされつつあります。その支援は,学校などの教育現場で,教師の手によって行なわれることが求められています。そして,そのような教師の手による支援を支える「アセスメント方法」「支援方法」「学校システム」に関する研究も増えつつあります。ここでは,そのような研究の中で,ADHDの行動問題のアセスメント方法として研究成果が蓄積されつつある「機能的行動アセスメント」について書きたいと思います。

 


聴覚障害教育における読み書き研究

著者:四日市 章

 社会の進展、特に科学技術の進展は、社会的不利(ハンディキャップ)の補償に大きく役立つ可能性をもつものであり、その意味で、障害のある人々の支援も常に時代の変化と無縁ではなく、素早く適切に活用するためにいつも注意している必要があります。なかでも運動系・感覚系の補償については急速に進展しています。そのような問題意識に基づいて、今号では、聴覚障害の最新の研究動向について、筑波大学の四日市章先生にご寄稿いただきました。(編集子)

 


教材の遠近

著者:宮本茂雄

 教材・教具というテーマは,授業実践や子どもの学習に直結する重要な要素であり,これまでも多くの研究や実践が見られます。しかし,まだまだ十分に論じられてはいないと思います。この問題について,「教材・教具を考える」と題して検討したいと思っています。
 本稿においては,大きくは「教材論」「教具論」「教材・教具の評価」の3つの観点から検討を進める予定です。このうち「教材論」では,(1)教材とは何か,(2)教材の遠近,(3)教材の抽象性・具体性,(4)教材の難易,(5)教材の系統性,(6)教材の変更・省略の6テーマを考えておりますが,初回の今号では「教材の遠近」について考えることから始めたいと思います。

 


教材の難易

著者:宮本茂雄

 教材・教具というテーマは,授業実践や子どもの学習に直結する重要な要素であり,しっかりと考え,取り組まねばならない命題だと思います。このコーナーでは,前号の「教材の遠近」に引き続き,今号では「教材の難易」について考えてみることにいたします。

 


教材の抽象性・具体性

著者:宮本茂雄

 このコーナーでは「教材・教具」論として,これまで教材論のうち「教材の遠近」「教材の難易」について論考し,引き続き今号では「教材の抽象性・具体性」というテーマについて取り上げたいと思います。今後さらに「教材の系統性」「教材の地域性」といったことを考察し,その後に教具論に進みたいと思っておりますので,ぜひ関連して通読いただければと思っています。

 


教材の系統性

著者:宮本茂雄

 このコーナーでは「教材・教具」論として,今号では,子どもの学習上の発見や,創造的な活動の基礎となる「教材の系統性」というテーマを取り上げたいと思います。

 


教材の適否

著者:宮本茂雄

 このコーナーでは「教材・教具」論として,今号では,子どもの学習上の発見や,創造的な活動の基礎となる「教材の系統性」というテーマを取り上げたいと思います。

 


教材の良否

著者:宮本茂雄

 良い教材とは,どういうものでしょう。悪い教材とは,なぜなのでしょうか。今号では,教材の良否について,教科書の日米比較と,国語・算数の例から考えてみましょう。

 


教材とは何か

著者:宮本茂雄

 教材とはどういうものでしょうか。教育すべき目的や内容を達成するために用意される材料や道具としての教材・教具について,その基本的性格,精選の仕方,教科書,個別性などの観点から考えてみましょう。

 


特別支援の方法としての応用行動分析学のすすめ

著者:園山繁樹

 創刊号から1年間,「応用行動分析学の理論と方法」というテーマで連載を執筆することになりました。特に教育や福祉の特別支援に当たる人たちに是非知っておいていただきたい理論的側面や技法についてお話する予定です。「支援のヒント箱」のもう一人の執筆者,井上雅彦先生は,その実際の適用について連載されます。

 


行動を理解する枠組み −四項随伴性−

著者:園山繁樹

 前号で,私の「応用行動分析学」との出会いについてお話しました。第2回目の今号では,次回以降でお話しすることの基本とも言うべき「四項随伴性(ABCDE分析)」について解説したいと思います。本コーナー実践編の井上雅彦先生のご解説と併せてお読みいただくと,さらに理解を深めていただけることと思っています。

 


行動の結果で行動が変わる −強化と消去と弱化−

著者:園山繁樹

 行動分析学では,行動をオペラント行動とレスポンデント行動の2つのタイプに分けます。オペラント行動はその行動の結果によって変容され,レスポンデント行動はその先行刺激によって変容されます。オペラント行動が変容される結果には,基本的に,強化と消去と弱化があります。
 今回は,その基本的な意味と操作について説明することにしましょう。

 


行動が起きやすくなる条件を考える−弁別刺激と確立操作−

著者:園山繁樹

 前号で,行動はその結果事象によって変容することを紹介しました。今回は,行動が生起したり生起しなかったりに影響を及ぼす先行事象(弁別刺激と確立操作[状況事象])について説明し,障害のある人の支援におけるその意味について考えてみます。

 


スキナー先生の話

著者:園山繁樹

 これまでの行動分析学の枠組みのテーマから一息入れて、行動分析学の創始者であるスキナー先生の話をしましょう。といっても、私はスキナー先生と直接お話をしたことはありませんし、親しくさせていただいたわけではありません(但し、ご講演を直接聞いたことはあります。これは1979年に日本心理学会と慶應義塾大学の招聘による講演で、大阪から夜行バスで聞きに行きました。慶応義塾大学から名誉学位を授与され、その記念講演とし て、「罰なき社会(The non-punitive society)」と題する講演があり、その内容は『行動分析学研究』[1990,Vol.5,No.2,87-106]に掲載されています)。以下の話は、私の研究・実践活動にスキナー先生の著作がどのような影響を与えてきたか、というような話です。

 


ビジュー先生の話

著者:園山繁樹

 前回のスキナー先生の話に続いて,今回はビジュー先生のことをお話ししたいと思います。スキナー先生とは直接お話したことはありませんが,ビジュー先生とは直接お交わりをいただきました。ビジュー先生と出会ったのは3回です。

 


ときどきほめる
―強化スケジュールの話―

著者:園山繁樹

 いつものように,私の体験談から。私が大学2年生のときですが,1週間ほど,下宿の近くのパチンコ屋に通い詰めたことがあります(通い詰めたといっても,ちゃんと大学に行って,その帰りに毎日寄っていたのですが)。その時まで,もちろん,私はパチンコなどやったことはありませんでした。友達に連れられ,社会勉強のひとつとして覗いたのがその時でした。しかし・・・,私はすぐにパチンコの虜になってしまいました。

 


教室で使える自己決定と
トークン・システム

著者:井上雅彦

 創刊号から1年間,「応用行動分析学の理論と方法」というテーマで連載を執筆することになりました。特に教育や福祉の特別支援に当たる人たちに是非知っておいていただきたい理論的側面や技法についてお話する予定です。「支援のヒント箱」のもう一人の執筆者,井上雅彦先生は,その実際の適用について連載されます。

 


環境を知ることで行動を知る

著者:井上雅彦

 「特別支援教育といっても,いったい何をしたらいいのかわからない」という声を耳にします。一般的には,“その子ども一人一人の特別な教育的ニーズに合った支援を……”と言われています。では,どうしたら「一人一人の特別な教育的ニーズ」がわかるのでしょうか? 今回は,この点について考えてみたいと思います。

 


中国の特殊教育(1)
中国における特殊教育の歴史を溯る

著者:方 俊明

 特殊教育は人類社会の生活の一部として,その時代,その地域,あるいはその国の経済・政治・文明および国民の素質と,密接な関連をもっている。中国の古代文明においても中国特殊教育は輝きを放っているが,植民地になっていた時期や文化大革命の時期は,政治的な争いと経済的な立ち遅れによって,中国の特殊教育は停滞を余儀なくされた。2千年の歴史の中で,中国の特殊教育はいったいどのような道を歩んでいたか,本稿はその道程を溯って,中国特殊教育の歴史を描いてみたい。

 


中国の特殊教育(2)
現代中国における特殊教育の発展と課題

著者:方 俊明

 中華人民共和国の成立は,1949年であった。それから50余年を経た経過を遡ってみると,中国の特殊教育は我が国の政治と経済の発達とともに,独自な歴史を歩んできたことがわかる。中華人民共和国の成立は,1949年であった。それから50余年を経た経過を遡ってみると,中国の特殊教育は我が国の政治と経済の発達とともに,独自な歴史を歩んできたことがわかる。一つは文化大革命前後の変動であるが,本稿では現在にいたる発展のプロセスを概説しておきたい。

 


中国の特殊教育(3)
上海における統合保育の理念と実際

著者:周 念麗

 本稿より,現代の中国における障害児教育の現状,特に幼児教育段階を取り上げ,国内では最も進んでいるとされる上海の「統合保育」の実情に焦点を当てて,理論と実践および,それに関する研究を紹介する。

 


中国の特殊教育(4)
統合保育の実践

著者:周 念麗

 1994年から上海では,前述した中国の国家教育委員会および上海市教育委員会が公表した「随班就読」に関する要領によって,環境条件が揃い,かつ統合保育への意識をもつ幼稚園において,軽度と中度の障害児に統合保育を行なっている。1994年から2004年までは,中国における統合保育の第1段階として,模索の時期といえよう。

 


台湾における特殊教育の現状と課題
台湾におけるインクルージョン教育の実践(1)

台湾の特殊教育の発展

著者:邱 紹春

  「アジアの子どもたち」コーナー第2弾として,台湾師範大学特殊教育学系教授の邱紹春先生に「台湾における特殊教育の現状と課題」をレポートいただきます。2号連載で,初回の今号では台湾全体の発展経過を,次号では全国のリードモデルとしての台北市の取り組みを掲載いたします。

 


台湾における特殊教育の現状と課題
台湾におけるインクルージョン教育の実践(2)

台北市の教育サポートシステム

著者:邱 紹春

  「アジアの子どもたち」コーナー第2弾として,邱紹春先生に「台湾における特殊教育の現状と課題」をレポートいただきます。第2回の今号では,全国のリードモデルとしての台北市の取り組みを掲載いたします。
 なお,元原稿においては「特別支援教育」という用語で解説いただいておりましたが,台湾の取り組みには英才教育も含まれていることを考慮して,日本の読者への正確さを期して,用語本来の意味としての「特殊教育」を採用いたしておりますこと,お含みおき下さい 。

 


発達障害児者の包括的な
支援システムの構築

著者:野口幸弘

 発達障害のある人たちの,生涯にわたる支援システム作りは,ようやくその緒に就いたというべき段階にあるといわれます。初回の今号では,福岡市およびその周辺地区における福祉的活動としてこの課題に取り組む,社会福祉法人福岡障害者支援センターと筑紫会の実践について,ご報告いただきます<編集部>。

 


地域に生きる教育臨床をめざして
山猫画廊

著者:柚木 馥

 「人は誰でも“自己実現”に向かう権利と力をもっている」と,ひたすらに障害のある子どもたちの成長と共に歩んでこられた柚木馥先生と親の会「障害児の自立を図るあしたの会」の,岐阜県本巣市にある福祉工場「どんぐり村」を舞台として,力強く歩む人々のドキュメントレポートを連載いたします。なお,本コーナーは「ユニバーサルネットコミュニティ ゆうゆうゆう」の掲載記事3稿の続編になるものですので,併せてお読みください。

 


地域に生きる教育臨床をめざして
どんぐり村工場祭り

著者:柚木 馥

 どんぐり村福祉工場(以下,どんぐり村)の工場祭りが,6月の初旬に開かれることが定例化しました。もう大丈夫です。今年(2006年)6月4日にも実施され,無事に3回目が終了したからです。

 


地域に生きる教育臨床をめざして
大野町グループホームを作る会

著者:柚木 馥

 どんぐり村福祉工場の設立運動を原点として,今新たに「大野町グループホーム」を作る活動が開始されました。地域福祉には多様なサービスが求められ,この活動が大きく育つことを願いつつ,その過程をレポートします。

 


地域に生きる教育臨床をめざして
山猫相談室

著者:柚木 馥

 私がこの40年間,最も中心に取り組んできたこと,やってきたことは,教育臨床活動である。小さな子どもが,なぜ話せないのか,どうしてなのか,素朴な疑問をぶつけ合い,保護者の人と語り合い,一緒に懸命になって遊んだことを想い出す。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
重度知的障害のある人々と私の絆(きずな)

著者:舟橋 厚

 私の両親が重度知的障害のある子どもの入所施設を運営していたので,私は生まれるとすぐに,これらの重度知的障害のある子どもたちと一緒に,幼少時を過ごしました。そのため,重度知的障害のある人々は,私の遊び友達であり,お兄ちゃん・お姉ちゃんでした。そして今も,私と彼らの関係は同じです。

※書籍刊行予定につき,記事全文はお読みいただけません。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
療育の成否を決めるのは
脳の能動性と感情脳

著者:舟橋 厚

 誰でも,受け身でやらされる仕事や勉強には,身が入りません。逆に,自分が「やりたい」と思ったことや好きなことは,ドンドンがんばれます。これは,知的障害のあるなしにかかわらず,誰にも共通する‘人’としての特徴であり,脳の能動性や感情脳の働きが,その基礎にあるのです。

※書籍刊行予定につき,記事全文はお読みいただけません。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
自閉症の行動変容と扁桃体

著者:舟橋 厚

 自閉症のある人の扁桃体に,怒り・不安・恐怖・不信などの感情が生起しないように注意して,温かい受容的な療育態度を根気よく続けると,自閉症のある人の脳が,独自の判断と戦略で,社会的に良い行動を選択することがあるという,夢のような事例をご紹介します。

※書籍刊行予定につき,記事全文はお読みいただけません。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
脳科学の最新テクノロジーと本質を観る暖かな‘観音様のまなこ’

著者:舟橋 厚

 重度知的障害のある人の人格とか独自の行動様式を尊重し、「客観的な証拠」を脳科学の技術で得ることが,問題行動の背景にある‘本質’の理解に必要です。同時に,先入観で判断せず、彼らの独特な行動をよく観ることも大切です。その人のQOL(生活の質)の向上に役立つことは,何でもしましょう。今号では,理由なく仲間を叩くといわれた洋子さんと,なかなか手当を受けようとしなかったふみ子さんの事例から,学びます。

※書籍刊行予定につき,記事全文はお読みいただけません。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
共感性と信頼を育む扁桃体

著者:舟橋 厚

 知的障害は発達障害の代表的な1タイプですから,当然,脳にもそれなりの障害があることは否定できません。ただ,脳に重い障害があるにせよ,共感性や他者と信頼関係を結ぶ能力は,脈々と重度知的障害のある人たちのこころに生き続けています。ですから,療育では,扁桃体や前頭葉の残存機能をていねいに育むことが重要となります。

※書籍刊行予定につき,記事全文はお読みいただけません。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
生き生きとしたこころを支える扁桃体

著者:舟橋 厚

 重度知的障害のある人は知的レベルの重篤な障害のため,ただ,ボーと日々を過ごすのでしょうか? 事実は全く逆で,彼らには実に生き生きとしたこころや,リーダーシップ,マネジメントなどを発揮する能力が隠されています。EQやIQと呼ばれるこうした能力を生かすには,海馬や扁桃体などの機能に逆らわない療育アプローチが不可欠なのです。

※書籍刊行予定につき,記事全文はお読みいただけません。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
「武士の一分」と感情脳システム

著者:舟橋 厚

 「重度知的障害のある人も自分の行ないに誇りをもつ」という当たり前のことを,私たちは忘れてしまいがちです。最近,「武士の一分」という映画が話題になりました。重度知的障害のある人たちの「武士の一分」をわれわれが踏みにじると,彼らの感情脳システムが作動し,“問題行動”が頻発します。私たちの態度次第で,重度知的障害のある人たちの療育環境はずっと良くなるのです。

※書籍刊行予定につき,記事全文はお読みいただけません。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
脳を生かし能動性を生むのは
他者からの信頼と相互援助行動

著者:舟橋 厚

 重度知的障害のある人が能動性を発揮できる環境を整えるのは,だいぶ難しそうです。でも,障害のある仲間の支援を,全幅の信頼で彼に任せてみましょう。きっと彼の脳は,能動性をむくむくと発揮し始めます。脳の能動性によく効く“薬”とは,実は「相互援助行動と他者からの信頼」なのです。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
感情脳によるコミュニケーションの偉大さ

著者:舟橋 厚

 外国で言葉が通じないときとか,言葉が不自由なときはどうしますか。ジェスチャーとか顔の表情を使いますね。もっと障害の重い人は,実はもっと素敵な方法を使います。それは「黒目の奥の表情」といわれるような,感情脳(扁桃体)の機能をフルに使ったコミュニケーションです。ちょっとだけ,E.T.みたいですね。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
『療育に生かす脳科学』 刊行にあたって

著者:舟橋 厚

 連載第1号「重度知的障害のある人々と私の絆」(書籍「序章」収録)に述べましたように,私は両親の仕事の事情で,生まれてからすぐに重度知的障害のあるお兄ちゃん・お姉ちゃんと共に生活し,彼らの,いまでいうQOLの保証のためにどうしたらいいか,大きな問題意識をもっていました。そして,大学時代に脳科学と出会い,期待をもって研究・実践してきました。ですから最近,特別支援教育や障害児療育の世界で,脳科学の知見を役立てようという動きが出始めていることを,うれしく思っています。しかし同時に,その活用の仕方には十分な配慮が必要だ,ということをご理解いただきたいと思っています。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
飛躍をもたらすマジカルワード

著者:舟橋 厚

 魔法使いが呪文を唱えると,たちまち素敵で感動的な世界が目の前に現れるとしたら,楽しいですね。重度知的障害の療育の世界でも,こうしたマジックが起きます。皆さんの“こころ”をちょっとだけ素直にして,本節の2つのエピソードのなかで,良き療育に大切なマジカルワードを見つけましょう。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
愛ある科学に支えられる愛ある療育

著者:舟橋 厚

 “問題行動”は,実は支援をする人の否定的な感情表現が原因である場合が結構あります。愛なき療育は不毛です。そうした質の悪い療育は,重度知的障害のある方に,理不尽な難行苦行を強います。質の高い愛ある療育のためには,愛ある科学に裏打ちされた,冷静で,かつ思いやりある支援が必要です。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
社会性のレベルアップの決め手は創造性

著者:舟橋 厚

 創造性の基本は,「アッ!」というひらめきの瞬間です。ノーベル賞受賞者の創造性とはちょっと違いますが,重度知的障害のある人でも,創造性は脈々と息づいています。彼らのこうしたプチ創造性に気づき,慈しみ,生かして育む環境を整えると,みんな見違えるように生き生きとしてきます。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
共感性の発達に効く他者からの厚き信頼

著者:舟橋 厚

 厚い信頼関係があると,“こころ”の琴線にふれるとか,腑に落ちるといった現象が起きます。乳幼児の示す快感情はあくまでも自分中心ですが,成長につれて相手への思いやりや共感性などが加わり,質的に変化します。重度知的障害があっても,“こころ”は緩やかに発達します。脳に可塑性があるからです。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
縄張り意識の暴走を制御する思いやり能力

著者:舟橋 厚

 誰でも縄張りやパーソナルスペースを脅かされると,不快になったり怒ったりします。ただ,相手を思いやって怒らず,我慢することもあります。重度知的障害があっても,こうした思慮深い行動をとる場合があります。彼らの脳でも思いやりや共感性と関係の深い前頭前野などが,しっかり働いているのです。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
療育の質を決める“3種の神器”

著者:舟橋 厚

 中度知的障害のある憲一郎くんが,優秀な医学部生を撃破するという,痛快極まりないエピソードなどをご紹介します。何としても勝ちたいという強い情熱をもち,すばらしい戦略を編み出し,そして勝ちとった勝利。療育の質を決めるのは,主体性・能動性・快感情(達成感・成功感・喜びなど)なのです。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
知的障害と共感能力の共存に気づくこと

著者:舟橋 厚

 共感的に知的障害のある人を受容することは重要ですが,知的障害のある人に共感性のすばらしい潜在能力があることを理解することは,さらに大切です。彼らの“こころ”のペースを尊重した人間関係の輪を整えると,彼らは前頭前野の機能,つまり思いやりや共感性を発揮できるようになります。

 


療育の質を高めるヒントは脳科学にある
お付き合いを楽しくするコツ

著者:舟橋 厚

 重度知的障害のある人の考え方・感じ方は,とてもユニークです。本節はブラックコーヒーとストレートコーヒーの違いがわかる輝彦くんの例を通じて,脳のハンディキャップをものともせずに,楽しく彼らのQOLを高めるコツを考えます。あなたは,ブラックとストレートの違いはわかりますか?

 


特別支援保育実践ガイド
連載を始めるにあたって

著者:園山繁樹

 あなたにぜひ,この連載を読んでいただきたいと思います。
この連載のどこに関心をもっていただいたでしょうか? 「特別支援保育」という,今までなかった新しい言葉でしょうか? それとも「幼稚園」「保育所」という,なじみの深い言葉でしょうか? 保育に関心をもっておられるからでしょうか? あなたご自身が,幼稚園の先生あるいは保育所の保育士をされているからでしょうか? あなたのお子さんが,特別支援保育の対象となるお子さんだからでしょうか? それとも,保育や特別支援教育を学んでいる学生さんだからでしょうか? あるいは私と同じように,大学の教員や研究者だからでしょうか? これらすべての方に読んでいただきたいと思い,この連載を執筆します。

 


特別支援保育実践ガイド
特別な支援とは何か

著者:園山繁樹

 2007(平成19)年4月に,わが国の教育制度に大きな変革がなされました。従来の「特殊教育」から,「特別支援教育」への拡大です。この変革はわが国の教育制度の歴史の中でマイナーチェンジというものではなく,大変革に位置づけられるような意義があるといわれています。特別支援教育体制への拡大のなかでさまざまな変革がなされていますが,その中心にある考えを3つの文書から見てみましょう。

 


特別支援保育実践ガイド
「幼稚園教育要領」と「保育所保育指針」における特別支援保育

著者:園山繁樹

 2008(平成20)年に「幼稚園教育要領」と「保育所保育指針」がともに改訂され,同年3月28日に告示されました。今回は,その2つの中で特別支援保育に関係することがどのように記載されているか,また特別支援教育という新しい体制がどのように位置づけられているか,をみていきたいと思います。

 


特別支援保育実践ガイド
入園前から始める特別支援

著者:園山繁樹

 今回からは前に少し紹介した,つくば市障害幼児教育研究推進連絡会において,私が編集責任者となり,つくば市立幼稚園の先生方の協力により,平成17年4月に作成した「幼稚園における特別支援教育の手引き−特別な教育的配慮を要する幼児の受け入れと指導のために−」に基づき,その中から主な事項を取り上げ,改めて修正・加筆した形で紹介していきます。主に幼稚園を想定していますが,内容は保育所でも同じように留意していただくことが必要なものです。

 


特別支援保育実践ガイド
園内の体制作りと環境整備

著者:園山繁樹

 いよいよ特別な支援を必要とする子どもたちを園に受け入れる段階になりました。受け入れに当たっては,事前に全園体制作りと環境的な整備をしておくことが必要となります。